バスに新時代がやってきました。
いままで一般的なバスといえばディーゼルエンジンを搭載していて軽油を燃料に走るものでした。化石燃料を使用することについては排出される二酸化炭素など環境への負荷が長年問題視されてきました。
しかし近年、そんな問題を解決する新しいバスが営業運行を開始したのです。それが燃料電池バス「SORA」です。トヨタが開発したこのバスは、水素を元にして電気を発電し、その電気で走行します。発電によって排出されるものは水だけです。
今回はそんな最先端のバス「SORA」について紹介します。
「SORA」は2018年の都営バス導入を皮切りに、京浜急行バスや豊田市のコミュニティーバス「とよたおいでんバス」、東急バス、新常磐交通、京王バスなど全国のバス会社で導入が進められています。
写真は都営バス、都05-2系統 東京駅丸の内南口発 東京ビッグサイト行きです。全てのバスがこの車種になっているわけではないので、都営バスのサイトを確認して待ちました。
いつもの都営バスとは違ったデザインです。緑色の都営バスも好きですが、これはこれで未来っぽいデザインで素敵です。この「SORA」トヨタ名義で出ていますが、バスの車体は日野自動車が手掛けています。
車内も従来の都営バスとは違ったカラーリングです。
座席はスカイブルー、手すりは黄色とポップなデザインです。また、広々とした空間の使い方は同じく都営バスで導入されているSCANIA/VOLGLEN製のフルフラットバスに通じるものがあります(※「SORA」はわずかに段差があるのでフルフラットではありませんが)。
降車ボタンも、バスのピクトグラムと英語表記で”STOP”と言う表記になり、いろいろな国の人がわかりやすいユニバーサルデザインになっています。
ほかにも不使用時に折り畳める座席の導入によって車椅子の人が利用するスペースができたり、車体内外には8個の高精細カメラを設置して安全管理をすることができたりと安心して乗れる工夫が凝らされています。
都05-2系統は東京駅丸の内南口を出発すると海に向かって走り、東京ビッグサイトへ到着します。走行中の車内は、従来のバスであれば聞こえるはずのエンジン音がなくとても静かです。加速時にわずかに電車のようなモーター音が聞こえるのがなんとも不思議な感覚がします。
現在は都営バスだけでも複数路線に導入されている「SORA」。210円で行ける近未来の旅、ぜひ行ってみてはいかがでしょうか。
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